狐の婿取り-神様、告白するの巻- (CROSS NOVELS)

また新キャラ登場。涼聖と倉橋の元勤務先の医師、成沢。その大病院の御曹司で、エリート外科医。人柄もよく、陽にあっさり懐かれる。倉橋の現状を動かす人物なのですが、キャラが倉橋とかぶるんですよね（苦笑）。倉橋の方が穏やかな感じではありますが、その程度。今後も登場するとしたら、倉橋がかすみそうな感じで。まぁ立場的にそれはないでしょうけど。で、倉橋的には、戻って来いと言われたら辞めるぐらいのことを言っていたのに、しょんぼりしながらも言う通りにするようで。一度戻ってまたこっち来てシフト消化や引き継ぎをして、あちらへ本格的に戻らざるをえない的な。院長が余命宣告を受けていて成沢が大変だから、ということもあるでしょうけど、正直、え？です。そして、橡と倉橋の恋。なぜ伽羅は背中を押すのやら、です。橡本人も言ってますが、寿命が異なる異種＆男同士なのに。橡が自覚していないならそっとしておけばいいのに、なぜ伽羅がわざわざつつきまわすのか理解に苦しみます。倉橋に全てをバラさなければならなくなるのに。異質なモノへの忌避感を倉橋が持つ筈が無いと決めつけているような感じで。今回初登場（名がついた）した橡の友人の烏も煽りますが、それは「いつかあの土地を去る人間だから」「せいぜい数年（年を取らないことで違和感が出るまで）」と考えてこのとで、神様方面のノリとしてはすごく理解できます。まぁそう考えると、伽羅は「倉橋の人間としての人生」を軽く考えているのかな、面白がっているだけなのかな、とか思っちゃいます。涼聖と琥珀を間近で見ているのに。正直、橡ネタに頁を割いて欲しくないなぁ、と思うんです（苦笑）。淡雪ちゃんネタ、女神様ネタ、お食事ネタ、白狐と側近ネタとか「お約束」なパターンが増えるばかりで、本筋が全然進まない。今作は、今までかろうじて描かれていた、主役カップルのHシーンどころかいちゃいちゃシーンもほとんどなく。倉橋が巻き込まれた土砂崩れは、神様系の何かが関わっているっぽいのがにおわされている程度で。野狐事件で烏天狗方面に注意喚起が行ったという話題が出てきた程度で。今作に収録されている番外編、目新しい内容じゃないし、そんなのより本筋を少しでも進めて欲しかったかな、と。なんか、ダラダラ巻数だけ重ねているような。それで完結すればいいんですが、レーベルが消滅することもあるわけで（苦笑）。あと何冊あれば終われる作品なんだろう、と、気が遠くなっちゃいます。いい加減、メインの話を進めて欲しいです。涼聖の寿命まで琥珀がただ付き添うだけ、ということであれば、もっと早く終わっていて良かったのだし。神様方面のきなくさい話の方を解決に導いて欲しいですねぇ。正直、橡ネタにかなり引っ掛かるし、ちみっこ愛でも飽きたなぁ、と。ここまで停滞すると、ここで買うのをやめた方がいいかなぁ、とか考えちゃいます。シリーズが完結してから古本で買い集めてもいいし、完結しないなら放置でいいし、と。11冊目ともなると、今後の見通しを考えちゃいますねぇ。あと何冊で終わるのか、その前にレーベルが消滅するのか、とか。