367日命日大事典―データブック忌日暦

旧暦には２月は３０日まであった。それで本書は１年を３６７日とみなす。２月２９日ならば、４年に一度の閏年にやってくる。しかし、太陽暦を採用していく限り、２月３０日は再びくることはない。その一人に有名な俳人其角(きかく)がいる。芭蕉の弟子蕉門十哲に数えられる。赤穂浪士の討ち入り前日に大高源五に会い、其角の上の句に源五が下の句を付けた伝説でも知られている。忌日は俳句の季語として歳時記にも載っている。本書はデータブック「忌日暦」として古今東西の有名人３万名が収載されている。「今」と言っても生きていたら大変だ。例えば１０月４日には、次の人が出ている。玄宥(げんゆう)１６０５没(７７歳)。安土桃山時代の新義真言宗の学僧。１５２９生。この人は数年前、僧正四百年御遠忌法要が行われた。１０月１２日は、俳聖芭蕉が出ている。俳人ではなく、俳諧師である。松尾芭蕉(まつおばしょう)１６９４没(５１歳)。江戸時代前期の俳諧師。１６４４生。７月２２日には、俳祖山崎宗鑑が出ている。山崎宗鑑(やまざきそうかん)１５３９没(７５歳)。戦国時代の俳諧連歌師。１４６５生。これは意外だ。終焉の地香川県観音寺市興昌寺一夜庵では１１月３日(旧暦１０月２日)を忌日として、この日に毎年法要をいとなんでいる。